パッパ・アル・ポモドーロ
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「パッパ」は離乳食・流動食という意味で、ポモドーロがトマトのことなので、トマト粥といった意味になります。
英語では「パンとトマトのスープ」と紹介されているので、今回作った動画でもそのように書いています。
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トスカーナ料理
「トスカーナの”ポーヴェロ”な料理」と説明されています。
ポーヴェロ(povero)とは
英語ではpoor、リッチの反対語です。イタリア郷土料理の大方がそうですが、
リッチじゃなかったからこんなものを作りました、という料理が多いです。
特にトスカーナの料理はメディチ家の食べていたようなもの以外は、農家のポーヴェロな一皿というものばかりです。
郷土料理に興味を持つとポーヴェロという単語と親しくなれます(笑)
ポーヴェロが創造性を育む
ポーヴェロと紹介されているトスカーナ料理は沢山あります。
前回の動画のパンツァネッラもそうですし、トリッパやランプレドットなど
まだまだ沢山のポーヴェロ料理が、リッチになった現在でも愛し続けられています。
シンプルな材料
元々の材料はパン(トスカーナの無塩のもの)、トマト、にんにく、バジル、オリーブオイルだけです。
現在は玉ねぎを使ったり、ブイヨンを足したりしているところもありますが、
私はオリジナルのシンプルな材料で十分美味しいと思います。
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加熱時間は食感の好みで
本来は上の写真のように、ほぼペースト状になるまで煮込みます。
パンとは思えない別食感です。
美味しいんですが時間が掛かるので、動画ではパンの食感が残る程度、3分だけ煮るようにしました。作ってみたいなと思われた方には、お好きな食感を探してもらいたいなと思います。
缶では無く、生のトマトを!
トマト缶を使えば年中作れますが、夏に食べるには生のトマトを使った方が断然美味しいと思います。フレッシュな酸味が、暑い夏に丁度いいです。
フィレンツェの郷土料理の店で
メニューを見ると、6月から9月まではパッパ・アル・ポモドーロ、それ以降冬場はリボッリータという黒キャベツを使ったパン粥を出しますと書かれていました。完熟のトマトが出回っている時期に是非お試しください。
リボッリータも大好きなので、いつかご紹介したいと思います。